調理の負担軽減対策のポイントとなる冷凍食品

世の中には介護を必要とする人がたいへん多いが、高齢者の介護を担う人も高齢者であるという老老介護の状態も珍しくない。老老介護の状態になると、介護中にさまざまな問題が生じる。介護には健康管理が必要で、食事はその中でも重要な位置を占めている。その食事の面も、例えば配偶者に長年調理をまかせて生活してきた高齢者の場合、その配偶者を介護する立場になった際に調理ができなくなり困ってしまうケースも往々にしてある。
老老介護での食事の現状はあまりよくないことが多いが、そのような中で利用したいのが冷凍食品である。老老介護世帯を訪問してサービスを行う介護職が調理する際も、冷凍食品を上手に利用すれば、介護の作業時間を短縮することが可能になる。

冷凍食品は、調理がたいへん簡単だ。電子レンジで加熱するだけで食卓に並べられるのも大きな魅力である。スーパーやコンビニエンスストア等には、主食、主菜、副菜等にあたる冷凍食品がたくさん販売されている。刻んだりつぶしたりすれば、立派な介護食になる。さらに、冷凍野菜の活用は、野菜不足の解消にもつながるだろう。
長期保存が可能で、買い置きができるのも冷凍食品のよい点である。また、自然解凍できる商品も数多く販売されている。調理に時間をかけず、手軽に栄養をとれる冷凍食品は、介護の味方であるともいえる。冷凍食品の活用は、老老介護世帯の調理の負担軽減対策となり得るため、介護職も冷凍食品を有効活用し、スムーズに介護作業が行えるようにしたいものだ。